今年の冬のボーナスも来年の給料も上がるだろうから、消費税10%への引き上げに何の問題もない?…何をバカなことを。
僕は見てないんだけど、9/4のミヤネ屋に安倍さんが出てて、そのときにこんなことを言っていたらしい。
「消費税10%への引き上げは予定通り(2017年4月)に行う。リーマン・ショックのようなことが起これば別だが、今の状況なら冬のボーナスも来年の給料も上がっていく。」
相も変わらず「表面的なことしか言わないなー」という印象だが、しょせんこれが日本の政治家のスタンダードなのだろう。僕からすれば「何をバカなことを」って感じなのだけど。
大手のメディアが(わざと)報じないからって、誰もがそれを知らないわけじゃないんだよ。
「名目」は上がっても「実質」は下がり続けているのが現実
たしかに、見た目上の給与の数字、つまり「名目賃金」は上がってるのかもしれない。でも、それ以上に今はあらゆる物価が上がってて、「実質賃金」はずっと下がってるわけですよ。
ということは事実上、(一部の富裕層を除いた)国民の生活は、ずっと困窮していってるということ。そしてたぶんその流れは今後も続いていくんだろう。
まぁ一時的にはプラスに転化することもあるかもしれない。でも、一時的にプラスに転化したところで、そこでそれまでの大きなマイナス分が帳消しになるはずもない。
そこまでの「大きなプラス転化が起こる」と言えるほど楽観できる要素が、今の日本にはどこにもない。その逆なら山ほどあるけれど。
つまり大抵の国民の生活は、今後も苦しくなり続けるということ。少なくとも、今の状況を踏まえて考えると、その可能性が一番現実的だと思う。
「何を言ったか」ではなく「何を言わなかったか」
だから、テレビなどで安倍さんが発言した言葉を表面的に拾って、それを真に受けてたら絶対いけない。後々痛い目に合うのは自分たちだから。
そうではなく、そこで「何を言わなかったのか」にこそ注目しなければいけない。往々にして「あえて言わなかったこと」にこそ、問題の本質は隠れているから。政治家の発言は特に。
今回の安倍さんの発言で言えば、たとえばさっきも言った「実質賃金は、実は2年以上もずっと下がり続けている」ということとか。テレビ等の大手メディアは、ほとんど報道してないけどね。
ネガティブに想定し、ポジティブに行動する。
そーいうことが分かれば、自然と自分の今後の身の振り方も変わってくる。間違っても「そうか!冬のボーナスも来年の給料も上がるのか!ひゃっほーい!!」とはならないはず。
その上で、自衛手段を講じていく。たとえ考え得る最悪の状況になったとしても、少なくとも自分と家族は問題なく食べさせていける。そーいう状況を担保できるよう、今の時点から策を講じておくべきだと思う。
でないと、本気で路頭に迷ってもおかしくない。それこそ大阪の「あいりん地区」にいるような、日本の最下層の生活を余儀なくされるかもしれない。(それでも世界基準で見たら十分恵まれているけれど。)
そうなりたくなければ、一歩も二歩も先んじて回避策を準備しておくしかない。それは「いずれ」ではなく「今すぐ」に。
事前のシミュレーションはとことん「ネガティブ」に。でも実際の思考や行動は「ポジティブ」に。それが地に足つけて現実的に生きる最良の方法だと思う。
P.S
冒頭の安倍さんが出てたミヤネ屋の動画があったので、貼っておきます。
それにしても、このタイミングでわざわざ大阪に来てテレビ出演とか、あからさますぎるでしょ(苦笑)